子どもへのフィルタリングの必要性という質問について、「子どもにインターネットを利用させる場合、90%以上がフィルタリングは必要と回答している」と総務省側が総括しているところがあります。
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実のところ、この手の質問に対して「必要」と答える方が多いのは、以前からの傾向と言えます。
特にこの総務省の調査では、「必要」「必要ない」の実質二択ですし。
ネットスターが過去に行なった調査でも、2004年の時点では
「必要だと思う」36.4%+「必要だと思うが不信感がある※」22.2% (クリックするとグラフを表示します)
ということで、「わからない」という選択肢が用意されているにも関わらず、6割近くが「必要」と回答しています。
※注記:この調査では、そもそもフィルタリングを信用できない(機能・性能的なものや、心情的なものなどから)という保護者もそれなりにいるのではないかという仮説から、それらを織り込んだ選択肢を用意していました。
これが2005年になると、
「必要だと思う45.3%+「必要だと思うが・・」33.5% (クリックすると、2004年/2005年調査の比較グラフを表示します)
と、合わせて8割近くが「必要」と回答するようになっています。この時期、ネット関連の様々な事件報道などと同時にフィルタリングが紹介され、ISPでのサービス提供も増えてきたことが影響しているのかもしれません。
さて、フィルタリングを提供している側からすると参考になるのは、こうした「必要」の回答率の上昇よりも、「必要ない」と答える方の理由なのですが、残念ながら今回の総務省調査ではそこまでは掘り下げられていないようです。
とはいえ、ありがたいことに、「その他」の主な内容として具体的なコメントが記載されています。
例えば
「有害サイトは載せること自体間違っている」
というコメント。
確かにその通りなんですが、現実世界でも、子ども達にとって不適切な商売が無くならないのと同様、インターネット上にどこかにそういったサイトが存在してしまうのも仕方のないところでしょう。
また、違法であることがハッキリしているサイトについては、取締り等も可能ですが、「違法性が問えないが子ども向きでない」ようなものも多く存在しています。
やはりこのあたりについては、保護者が見守るか、フィルタリングのようなテクノロジーによる支援が求められるところでしょう。
一方、
「フィルタリングをかけてもすりぬけるようになるため~(後略)」
「子ども達の間で情報を交換し、フィルタリングを外してしまう可能性が大きい」
といった回答は、まさにフィルタリングの技術的限界に対しての、保護者のみなさんの不信感から出ているものだと言えるでしょう。
簡易さを重視した製品・サービスの中には、Windows標準のInternetExplorerから別のブラウザに変えただけで、フィルタリングが無効になってしまうケースや、ブラウザの接続設定で指定プロキシを変更することで回避できてしまうケースがあるのは事実ですね。
しかしこうした弱点をほとんど持たない本格的なフィルタリング製品・サービスが増えてきていることもまた確か。今となっては、少々誤解交じりの否定というところでしょうか。
そのほか、
「居間など家族の目の届く場所で使用させる」「個室で利用するならばフィルタリングは必要」(≒個室で使わないなら不要)といった回答もありました。
残念ながら、このあたりについては、保護者と子どもの間で、大きく認識に差があるのが現実です。
ネットスターが直接子どもに聞いた調査(2007年)(クリックするとグラフを表示します)では、
「両親がそばにいるときだけ利用する」との回答は、全体のわずか3.9%。
「両親がそばにいないときのほうが長い(41.3%)」
「(いる時もいない時も)どちらも同じくらい利用(37.6%)」
を合わせると、8割近くの子どもが保護者不在のままでネットを利用しているんですね。
●「第4回家庭におけるインターネット利用実態調査(2007年)」の詳細はこちら
いつもいつも見張っている自信がある保護者の方はともかく、ほとんどの家庭では無理がありそう。やはりある程度はフィルタリングの助けを借りるほうがよいのではないでしょうか?
こういった回答内容を見ると、まだまだフィルタリングがどう役立つのか、どこに限界があるのかが伝わっていないことが痛感されますね。
ネットスターとしてもしばらくは説明の努力を続ける必要がありそうです。
来週以降も引き続き、総務省の調査結果を詳しく見ていきます。
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